組子文様の棚 by Hikaru Emori

多摩美術大学 美術学部 環境デザイン学科

 
 

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組子文様は古くから日本人の暮らしの中に根付き、日本人の生活をのどかにして行きました。千本格子は飽きのこない繊細な美しさから今も尚、多くの人に愛され、浸しまれる組子文様の一つです。ですが、現代の生活のなかで伝統文様である千本格子の文様を見る機会や触れる機会は減りつつあると考えています。そこで私は1年間を通し日本建築や古民家を巡り、格子と空間のあり方や人と格子のあり方を考えていく中で建築から空間への見え方を学び、格子の魅力である陰影の変化による美しさ、動きにより移り変わる面白さを生活の中に身近に存在するスケールに落とし込みたいと思い棚として表現する事を考えました。

この家具の最大の特徴でもある4枚引き戸は千本格子の組子文様の動きの自由さや面白さ、繊細な美しさを伝えるために両側につけるデザインにしました。細い木材で棚全体を構成する事により、どの角度から見ても楽しめるように1対1で構成し棚全体の繊細さを強調させました。ジョイント部分には檜本来の良さを伝えるために木材同士を組み合わせてビスやダボは一切使わないデザインにしました。

この棚を通し、日本の伝統を改めて認識できる時間が日常生活に出来る事と、使う人が心も体も凛としたり、心地よさを感じられる作品になるよう努力しました。

words: Hikaru Emori

 

CREDIT

作品名:組子文様の棚〜千本格子を用いた形〜

氏名 :江森ひかる

学校名:多摩美術大学 美術学部 環境デザイン学科

卒業年:2020

 

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