綴/Tsuzuru by Hinako Tanaka

長岡造形大学 造形学部 プロダクトデザイン学科

 
 

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本とともに歩む人生に寄り添う本棚のデザイン

文章(text)と織物(textile)は語源が同じといわれている。
小さな要素が集まって一つのものが出来上がる様に親和性を感じ、全体を通して紐という素材を使ってデザインを行った。
 本棚のある暮らしが好きだ。
時間を隔てると、見るたびに違うものが見える。久しぶりに同じ本を読むことは素敵な体験だ。亡人と親しくなりたいとき、本棚は懸け橋となる。 
しかし意外と本の収納は難しい。
蔵書量に見合った本棚を用意しても、一冊増えた時にはあふれてしまう。大きめの本棚を用意しても、いつ埋まるかわからない空白にソワソワする。
そもそも本には実に様々なサイズがある。適切な高さの棚を選ぶこともまた難しい。
使う人に伴って成長するような本棚が欲しい。
綴は、使う人と一緒に成長する本棚。
本が少ないときは足をつけて。
本が増えたら連結。
ライフスタイルに合わせてどんな形にも。
紐の編み目に通す留め具で自由に本をレイアウト。 
一つの枠の厚さは45mm。両面に本を収納できる。
枠を連結した際、紐蝶番は360°の角度調節を可能にする。簡単に連結でき、枠には連結のための穴などは必要ない。
本を支えるのは白と茶の二種類の紐。白はゴム紐で、どんな厚さの本も優しく支える。茶は伸縮性のない紐で、本の位置を固定する。いずれの紐も無染色で、本に色移りすることはない。平紐になっていることで、本に食い込みの跡が残らない。
留め具は差し込みやすく外れにくい形状。三つ編み状になっている紐の編み目に通す方式にすることで、留め具の位置がずれることはなく、通した穴が緩んでくることもない。
枠の構造は強度を考慮し、ほぞ組とした。

words: Hinako Tanaka

 

CREDIT

作品名:綴 / Tsuzuru

氏名 :田中陽奈子

学校名: 長岡造形大学 造形学部 プロダクトデザイン学科

卒業年:2022

応募カテゴリー:家具デザイン

 

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