想/Sou by Mao Ikeda

東京造形大学 デザイン学科 室内建築専攻領域

 
 

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私にとってカフェは心地良さを感じる空間の一つである。なぜそう感じるのか、というところからこの研究は始まった。
カフェでは人々が個々の時間を過ごしながらも同じような目的を持っていて、そこには無意識の中に繋がりの感覚を持っているのではないかと考えた。その感覚を家具で空間表現できるよう制作した。
「想」の中に入ると、ドーム状の障子に満たされた光によって柔らかく包み込まれる。そこに生まれた領域は自分ひとりの空間でありながらも完全に閉じられたものではない。外の領域と緩やかに繋がっており、仕切られているという壁を感じさせない。ここで個の時間を過ごしていても人々は紛れもなく関わり合っているのである。公共な場所での心地良さとはそういうことだと私は思う。
その心地良さを表現するものとして障子を選んだ。障子は古くから日本で空間を仕切るものとして使われているが、空間を分けつつも向こう側の人の気配や音などは伝わってくるという柔らかな仕切りである。こうした曖味な仕切りは人々の意識の中の暗黙の仕切りと言える。その要素を取り込むことで、外と繋がりつつ一人の時間を過ごせる心地良い空間を表現した。


words: Mao Ikeda

 

CREDIT

作品名:想

氏名 :池田真央

学校名: 東京造形大学 デザイン学科 室内建築専攻領域

卒業年:2023

応募カテゴリー:家具デザイン

 

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