nacta;M by Momo Ohashi
武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科 インテリアデザイン専攻
私が最初に創り出したのは、ふとしたら見失ってしまいそうなほど頼りない、小さな小さな塊でした。
しかし、光と触れ合う事で自らが輝き始め、それらは群れになって違いがあらわになり、まるで生き物のような存在感を放ちます。
今度は、小さな立体であるひとつひとつを見つめ続けると、そこにはさらに小さな空間が様々な形で存在しているのが見えてきます。
空間に入り込んだ人が、儚さの中にある、個々の美しさや力強さ、小さな空間を感じ取ってもらえたらと思い制作しました。
この作品のテーマは「編むの空間化」です。
本来身につける物としてテキスタイル的な見え方の強い「編む」という行為を、様々な角度から研究する事で、空間としての新しい見え方、表現が生まれないかと考えました。また、編み物を長く続けてきた事を私の個性として追求してみようと思った事が卒制の始まりでした。
編むという規則性のある行為に対して、不揃いな美しさを求めることを決め事としたり、透明素材を使い、光とも向き合いました。
そうする事で、私が編み出した物は、1つも同じ物のない、個性を持った生き物となり、それが集まった空間は自分にしかできないものになりました。
words: Momo Ohashi
CREDIT
作品名:nacta;M
氏名 :大橋萌々
学校名:武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科 インテリアデザイン専攻
卒業年:2020