GRAFTED PAVILION —design not to be designed— by Shodai Yamaghishi

九州大学 工学部 建築学科

 
 

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人々が木材を利用し、森林の手入れ、間伐をすることで、薄暗い森林に光が差し込むようになる。この木漏れ日の落ちる間伐後の森林は草花や動物たちだけでなく、人間にとっても心地よい空間になり得る。 

ある植物を異なる植物の切断面に接ぎ木してより好ましい個体を作るように、間伐後の切り株を台木に空間(pavilion)を接(graft)いでみた。

pavilionは切り株を中心に植物の遺伝子を受け継ぎながらも光を求めて空間を形成し成長していく。人間の手を離れ、環境に身を任せることで形作られた空間は森の動物や植物の多様性を促しながらも人々に今までにないアフォーダンスを与え得る。 

3Dスキャンで得た切り株の周辺環境(周りの木々の太さや配置など)に対して、環境シミュレーションを行い、それらが作る光と影に呼応したパラメトリックデザインによって形作られたpavilionを、かつてその森林で育った間伐材を用いて実際に制作した。空間形成の原始的な方法であるボロノイ構造を骨組みの形態決定のルールとしているため、接合部はそれぞれ複数の部材が任意の角度で交わる複雑な接合になる。しかしながら、それらを全てデータとして管理し3Dプリンターで出力することによって、接合する角材に複雑な加工を施すことなく簡易な施工を可能にしている。

words: Shodai Yamagishi

 

CREDIT

作品名:GRAFTED PAVILION - design not to be designed -

氏名 :山岸将大

学校名: 九州大学 工学部 建築学科

卒業年:2021

応募カテゴリー:インスタレーション

 

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