重ねていく駅 by Reina Hamasaki

東京造形大学 デザイン学科 室内建築専攻

 
 

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私は大学で主に商業空間について学んできた。今回、商業性・公共性併せ持つ空間で公共性を通し人と人、空間と人のインタラクションを目指した。

 

“重ねていく駅”

"駅"は、人によって目的地や通過点になり公共性と商業性を併せ持っている。毎日様々な人が利用するため日常的に公共性が強い。

今回、都内の「東急電鉄 蒲田駅」を選定し、デザインを通し公共性について研究提案した。

地域や文化、生活による社会背景が違えば、場に対するマナーや観念も一人一人異なる。

使い方において、公共空間というのは多くの人が利用するのに対し、個々への柔軟性は低く、制限がかかる場でもあると感じた。

まず私にとって公共性とは、様々な人の感覚・観念の違いに柔軟で、自分に合わせてモノ・空間を使うことができ、そして共有もできる事だと考える。

ならば利用者の考え方によって使い方やモノ自体が変化する空間では、出来上がる光景も日々変わり公共性も変化していくのではないかと考えた。

そして駅という開かれた空間のまま感覚や賑わい、機能の方向をレイヤーのように重ね、人と人、モノと人の距離を近づける事を目指した。

 

レイヤー1

人によって門や道、椅子にも変化する。真ん中に向かう程、使い方の幅が広がっていく様子をグラデーションの流れを敷いて、光景の変化を可視化できるようにする。

私たちは何かきっかけや障害物がある事で、それがフックとなり距離が近くなる事がある。人によっては門や道、椅子にも変化する障害物をフックとしてレイヤーに入れる事で、人やモノの距離を近づけようと考えた。

 

レイヤー2 (商業施設、インフォメーションセンターなど。)

上昇するにつれて、繋がった大きな円が、少しずつちぎれていって、最終的に分離した大きな囲いになる。床の模様から商業施設のカウンターや棚へ、そして屋根へと上昇する。

人は集まると囲みを作っている。

それぞれの商業空間を中心なく囲い合わせ、お互いの状況がみえる。それによって人が回り集まる空間を考えた。

 

レイヤー3 (トイレ、改札、ゴミ箱など。)

今までのレイヤー1.2の流れを無視して配置する。場による使い方のパターンがなくなれば、自分のタイミングでモノを使い、人々が空間を作っていく事を目指した。

words: Reina Hamasaki

 

CREDIT

作品名:重ねていく駅

氏名 :濱崎麗奈

学校名: 東京造形大学 デザイン学科 室内建築専攻領域

卒業年:2021

応募カテゴリー:インテリアデザイン

 

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