世界のスーパーブランドから選ばれるElegantWoodの仕事

JOB | Special Interview

2023年8月に完成したElegantWoodの新社屋にあるオフィス&ショールーム(デザイン/MASTERD、撮影/Nacasa&Partners)

 
 

日本有数の家具づくりの産地として知られる福岡県の大川で、特注品の内装デザインパネルやアートパネルを主力商品として製造、販売する株式会社エレガントウッドが、製作スタッフとデザイナーを募集している。同社は、1970年代から大川で突き板販売を手掛けていた先代社長がリブ材を製造販売する別会社として1994年に設立したメーカーで、現在は2020年に経営を引き継いだ石井馨一さんが陣頭指揮をとる、総勢15人ほどのチームだ。2023年には同じ大川で、敷地広さが5倍となる新工場に移転したばかりという石井さんに、ものづくりの特徴や求める人材について聞いた。

 

エレガントウッド代表の石井馨一さん

オフィス&ショールームにあるサンプルルーム(デザイン/MASTERD、撮影/Nacasa&Partners)

オープンファクトリー時にわかりやすいようにナンバリングした工場の建物(グラッフィックデザイン/cosmos、撮影/Nacasa&Partners)

 

エレガントウッドのウェブサイトを開くと、まずCraftmanship with Soulというタグラインが目に飛び込んでくる。心を込めたものづくり、もしくは、魂を込めた職人の技、とでも訳せばよいだろうか、彼らは空間を豊かにするデザインに貢献するため、一心に「価値あるものづくり」に取り組んできたメーカーだ。

現在、ビジネスの中心はどのようなものかを石井さんに尋ねると「最近はインテリアデザイナーの方から一点ものとしてご依頼いただくもの、私たちは“ビスポーク”と呼んでいるのですが、そうした特注の内装パネルの依頼がものすごく多いですね。製品カタログはあって、そこに載っている商品はもちろん販売しているのですが、既成の枠にとらわれない提案型のパネルづくりが仕事の中心です」とのこと。突き板を販売する別会社を持つため、そのネットワークや経験を生かした突き板を表面に用いたパネルを得意とする同社には、デザイナーからこんなイメージのパネルができないかという相談が絶えない。

 

レジデンスで採用された、ミダスメタルを用いたビスポークのアートパネル(デザイン/宮川事務所 | Cotolabo ナカムラ チヒロ、撮影/渡辺琢哉写真事務所)

リブ状のパネルが壁に用いられた「佐野産婦人科医院」のインテリア(デザイン/fan Inc. 撮影/Nacasa&Partners)

 

突き板とは、天然木を0.2mm程度に薄くスライスした素材のことだが、昨今は木目調シートや木目をプリントした化粧合板が広く普及し、突き板の特徴をよく知らない設計者もいるため、デザイナーを対象に、工場を訪ねてもらうオープンファクトリーイベントを定期的に開催し、工場内で実際に突き板を貼る作業などを体験してもらい、エレガントウッドが扱う素材の魅力を伝える活動にも力を入れているという。

主力商品である内装用パネルの用途については、こう語る。「百貨店やホテル、店舗などに使っていただく機会が多いですね。最近竣工した事例では、設計者であるSTRICKLANDさんからの依頼で、『ザ・リッツ・カールトン福岡』のインテリアに納める不燃突き板パネルを手掛けました。エレベーターホールの壁面では、アカシアコアの木目の美しさを際立たせるためにブックマッチで配置するなど、どの材をどの位置に使うかまでを含めた提案をしたことで、より満足してもらうことができました」。

 
 

「ザ・リッツ・カールトン福岡」のEVホールで採用されたアカシアコアの天然木突き板。木目をインストールしたCGを使ってデザイナーに提案したという(デザイン/STRICKLAND、撮影/Daiki Morita)

「ザ・リッツ・カールトン福岡」のバー。左手の壁面の突き板リブパネルと、地元・大川の協力でカウンターの天板も提案し、納品している(デザイン/STRICKLAND、撮影/Daiki Morita)

 
 

彼らがユニークなのは、実際に使う突き板をデータ化し、一点もののアートピースのように、その柄を生かしたデザイン提案ができることだ。手間を惜しまないのは、「常に“差別化”を念頭に、他社がやらないこと、他社ができないことばかりをやってきましたし、デザイナーの方が驚くような新しいことをしたい」からだ。そこには、天然木にしかない魅力を伝えたいという想いも込められている。「例えばオリーブなら、ヨーロッパではこんな使われ方をしてきたという、その樹種にしかない歴史的な背景やストーリーがあるので、使う人にはそうしたことも知ってほしいのです」と石井さん。

 

「ザ・リッツ・カールトン日光」の組子調のスクリーン。三層構造に見せ、立体感を表現することを提案した(デザイン/STRICKLAND、撮影/Yoshio Shiratori)

「ラグーナベイコート倶楽部」では、曲面の箇所に動きがあるデザインの特注パネルを製作(デザイン/丹青社、撮影/Nacasa&Partners)

立体的なウェーブを自社でデザインして提案、実現した「京王プレリアホテル札幌」の巨大なアートパネル(デザイン/日建スペースデザイン、撮影/益永研司写真事務所)

 

また、2019年以降は、パリのメゾン・エ・オブジェに出展したり、素材サンプルを携えて石井さん自らヨーロッパのデザイン事務所を訪問したりするなど、海外展開を加速しているところで、この2、3年は海外のスーパーブランドから直接依頼される仕事が増えているという。

国内外の目の肥えたクライアントから選ばれるメーカーとして、次のステージを目指すエレガントウッドが今回募集するのは、製作スタッフとデザイナーだ。「製作スタッフは、営業チームの意見なども聞きながら、私たちのクライアントである設計者の要望を形にしていく仕事です。CADなどのスキルがある方は歓迎ですが、そうした経験なしで入社し、コツコツ覚えていったスタッフが多いので心配はいりません。また、デザイナー職については、自社製品を使う空間デザインのサービス『エレガントセレクション』を始めたところなので、内装パネルや製品開発のみならず、さまざまな提案ができる方を募集しています」とそれぞれの業務内容を説明する。性別やこれまでの経験は問わず、エレガントウッドの仕事に興味があり、全力で取り組んでくれる人と出会いたいという石井さんは「会社を大きくすることには関心がなくて、とにかく自分たちがおもしろいと思う仕事をしたいのです。わずか15人程度の小さな会社ですが、最近は世界の名だたるブランドと直接仕事ができるようになりました。誇りを持てる仕事ですし、そこに共感してくれる方と一緒に働きたいと願っています」と語ってくれた。

エレガントウッドで日々やりがいを感じながら成長したい方、提案スタイルの働き方に我こそは!、と感じた方は、以下の求人概要を確認の上、ぜひご応募ください。

 

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