Unit Pallet by Kakeru Fukukawa
東京工芸大学 デザイン学科 空間プロダクトデザイン研究室
Unit pallet
「パレットを構成の単位とし、そこから展開する什器の提案」
プラスチックパレットを完成された既製材ではなく、空間を構成する最小の単位として捉えた。既製材の確立された寸法と十分な耐久性はルールを与えることで、ヒトが使うに適したユニットになると考えたからだ。積層やパーツとの接続といった簡単な操作をルールとしデザインの主題とし什器となる展開を考察。実際に組み上げられたパレットは、人が座る・寄りかかるといった行為と自然と対応し、什器としてのスケールをすでに持ち合わせていた。
パレットの向き、組み合わせるパーツ、それらの接続方法を検討。パレット本体は非加工にすることで組み替えを可能にした。また、1枚ずつ人力で運べるというパレット本来の軽さの利点を残し、スツール、テーブル、パーテーション、カウンターテーブル、ラックの5パターンの基本展開をデザインした。
また、ロープやベルトを使った接続は既製材の構成に新たな価値を与えた。
特にスツールに施したロープによる編み込みは、クッションとしての構造的役割を担うと同時に、既製材に視覚的な柔らかさを与え、工業製品に手工芸的な価値を付加した。実際作業を行う中で、時間をかけて編み込むという工程が、工業製品をヒトが生活で使うモノに変化させる過程のように感じた。
構成した什器は、“みせ”と“まちなみ”に展開することを想定した。場所は店舗と街が重なり合う商店街に設定。“みせ”には物販店、飲食店、ワークスペースの3パターンの展開を行った。物販店では腰の高さまで積んだパレットに天板を取り付けて商品棚に、壁に掛け、棚板をパレットのメッシュに固定することで高さのある棚に。飲食店ではスツールを並べベンチ型の客席に、スツールはSH450mm、テーブルは TH750mmのため一般的な椅子や机とも合わせられる。ワークスペースではカウンターテーブルやスツールを置くことで会議スペース、作業スペースをレベルの違いでも分けることができた。“まちなみ”には店舗前のスペースや空き地での展開を主にし、道と店舗のつながりをより緩やかなものにする装置として設置を想定。井戸端会議の拠点や子どもたちの遊び場、屋外イベント什器として地域の活性化や商店街の店舗の新陳代謝につながると考えた。
比較的安価なパレットで、簡単な操作で、屋内空間から地域のイベントまで、簡易的でありながら賑わいを作り出す什器としてUnit palletをデザインした。
words: Kakeru Fukukawa
CREDIT
作品名:Unit Pallet
氏名 :福川 翔
学校名:東京工芸大学デザイン学科空間プロダクトデザイン研究室
卒業年:2026
応募カテゴリー:インテリアデザイン