AMAHARE by TONERICO: INC.

Retail store | Tokyo, Japan

AMAHARE | TONERICO: INC. | photography: Satoshi Asakawa

AMAHARE | TONERICO: INC. | photography: Satoshi Asakawa

 

DESIGN NOTE

  • 繊細さを体現した板盆とスチール角材によるオリジナル什器

  • 木毛セメント板を背景として生かす丁寧な表現

  • 既存躯体や段差を受け入れた内外のデザイン

EN

photography : Satoshi Asakawa

words : Reiji Yamakura/IDREIT

 
 

四季折々の食にまつわる器、生活に関連する花器やオブジェなど、日本全国から選りすぐった工藝品を販売するショップのデザイン。

白木の板盆に器が丁寧に並べられた情景など、おもてなしの“しつらえ”のイメージから、「板盆を空間化する」デザインが考えられたという。

取り扱う商品や店舗コンセプトにふさわしい繊細さが必要と考え、薄く軽い板盆と、それを支える華奢な13mm幅のスチール角材を用いたフレームによるオリジナル什器がデザインされた。また、この店舗の入る70年代の建築の天井下地に使われていた木毛板からインスピレーションを得て、壁の素材として木毛板が選択された。

壁際に設けられたディスプレイ棚は、もてなしに招かれた人が、ふと季節のしつらえを感じる床の間のような構成を意識して設計されたものだ。木毛板の壁面上部では、天井に向けて濃いグレーに切り替え、その境界をぼかすことで霞みがかった空のようなイメージを表現している。

店名は「雨の日も晴れの日も心からくつろげるくらし」というコンセプトに由来する。

 

DETAIL

板盆の棚部分と、極めて細い13mm角のスチールフレームで製作されたディスプレイ什器。軽やかに見せるため、板盆の小口も同寸法としている。

板盆の棚部分と、極めて細い13mm角のスチールフレームで製作されたディスプレイ什器。軽やかに見せるため、板盆の小口も同寸法としている。

既存の天井下地に木毛セメント板が用いられていたことから、壁に同素材を採用したという。

既存の天井下地に木毛セメント板が用いられていたことから、壁に同素材を採用したという。

壁の上部から天井にかけては、霞みがかった空や空気のイメージから、濃いグレーへと変化する仕上げとしている。板盆を載せた棚は、スチール素地と白の二種類のバリエーションが用いられた。

壁の上部から天井にかけては、霞みがかった空や空気のイメージから、濃いグレーへと変化する仕上げとしている。板盆を載せた棚は、スチール素地と白の二種類のバリエーションが用いられた。

 

CREDIT

名称: 雨晴/AMAHARE

設計:TONERICO: INC.  米谷ひろし 君塚賢

照明計画:ModuleX

施工: シービーケー

所在地:東京都港区白金台 5-5-2 

経営:南陽オモビト株式会社

竣工:2015年

用途:コンセプトショップ

面積:81.5m2

仕上げ材料:

壁/木毛セメント板 一部グレーぼかし塗装 

什器/13mm角スチール角パイプ組みフレーム(メラミン焼付塗装、素地クリア仕上げ)+ヒバ材オリジナル製作板盆

 

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