AOZORA BLUE Daimaru Shinsaibashi by DRAWERS

Udon noodle restaurant | Osaka, Japan

AOZORA blue Daimaru Shinsaibashi | DRAWERS | photography: Daisuke Shima

AOZORA blue Daimaru Shinsaibashi | DRAWERS | photography: Daisuke Shima

 

DESIGN NOTE

  • 和紙で仕上げた、心地よい個室

  • “結界”のように内外を仕切るゲート

 

EN

photography : Daisuke Shima

words : Reiji Yamakura/IDREIT

 
 

2019年9月の大丸心斎橋店 本館のリニューアルに伴い、同10階にオープンした自家製粉石臼挽きうどんの人気店「青空 blue」の2号店のデザイン。大阪・平野町の1号店(2014年開業)に続き、DRAWERSがデザインを手掛けた。

「設計するにあたり、かつて1号店を開発した時にも挙がっていたキーワード“雲”をテーマにデザインを進めました。40代のオーナーのもと、伝統的な和風ではなく、現代的なテイストを入れつつ、幅広い世代に訴求できるモダンな和のデザインを考えました」と小倉寛之は振り返る。

入り口側は、共用通路に対して開くという施設側のルールにより、外部との結界となるゲートを立て、その内側には通行者と目線が合わないようパーティションで囲んだセミオープンな客席が設けられている。また、路地のような空間を意図し、各部がレイアウトされた。「落ち着いて食事のできる客席とうどんを打つ小部屋の配置、ライブ感を出すオープンキッチンの見せ方に苦心しました。キッチンは、どの程度隠すのが最適かを試行錯誤し、最終的にはほとんどの部分をオープンとし、通路側の席からも活気ある様子が見えるようにしています」と小倉は語る。床の一部には、1号店と同様に石臼や陶版を埋め込みアクセントとしている。また、奥の個室では茶室のような包まれた場所を意識し、壁には空をイメージした和紙を張り込み居心地のよい空間を実現した。

(文中敬称略)

 

DETAIL

ブルーのオリジナルの陶器製サインは、1号店と共通する意匠。

ブルーのオリジナルの陶器製サインは、1号店と共通する意匠。

ハタノワタル氏による和紙を張り込んだ個室。NEW LIGHT POTTERYのペンダント照明にも和紙を貼り、質感を揃えている。テーブル右奥の丸太は、茶室などによく用いられるコブシ。

ハタノワタル氏による和紙を張り込んだ個室。NEW LIGHT POTTERYのペンダント照明にも和紙を貼り、質感を揃えている。テーブル右奥の丸太は、茶室などによく用いられるコブシ。

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陶版を埋め込んだ床。白く大きいものは、陶器を窯で焼く際に使う棚板。

陶版を埋め込んだ床。白く大きいものは、陶器を窯で焼く際に使う棚板。

 

CREDIT

名称:青空 blue  大丸心斎橋店

設計:DRAWERS  小倉寛之

和紙:ハタノワタル

施工:COMPASS  前野将一


所在地:大阪市中央区心斎橋筋 1-7-1 10F

経営:青空 blue

竣工:2019年9月

用途:飲食店

仕上げ材料:

床/洗い出し仕上げ 一部陶版・陶芸用ムライト棚板埋め込み

壁/珪藻土左官仕上げ オープンキッチン・磁器質タイル貼り+セメント目地 個室・和紙貼り

入り口ゲート/珪藻土左官仕上げ

店名サイン/特注陶器製サイン

ビッグテーブル/天板・桜材オイルフィニッシュ

テーブル/ナラ材ウレタンクリア仕上げ

照明器具:ペンダント照明(NEW LIGHT POTTERY)和紙貼り(ハタノワタル)

 

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