ORI STOOL by Koizumi Studio

宮崎椅子製作所

ORI stool | Koizumi Studio

 

DESIGN NOTE

  • 折り紙のように板を折った形状の無垢材製スツール

  • 構造上の工夫を見せないミニマムなディテール

EN

words : Reiji Yamakura/IDREIT

 
 

Koizumi Studioの小泉誠さんがデザインした、フラットな板を折り紙のように曲げた形のORI stoolは、2004年に発売された宮崎椅子製作所のロングセラーだ。宮崎椅子製作所が自社ブランドの家具づくりへの取り組みをスタートした2000年から現在まで、小泉さんと同社の連携は継続しており、現在も2カ月に1度は徳島県にある工場を訪れているという。

ORI stoolの特徴的なデザインの工夫を尋ねると、「折り紙から発想した単純な形状としているのですが、デザインで気を配ったのは座面の角がピンカドでは座り心地が悪いのでアールを付けたことと、それに伴い座の側面と脚との接合部に内アールを付けたところです」と小泉さん。特に、この美しい内アールの加工が難しかったという。「宮崎椅子と僕の中では、“自分たちでしかできないことをやろう”というのが合言葉でした。良いスツールがないね、という話から漠然とスタートした計画だったのですが、他社が簡単にできるものはつくる必要がないという考えが共有できていたので、この難しいデザインに取り組みました」と当時を振り返る。裏返しても何も補強材などが見えないシンプルな形状を実現するために、接合部の見えない部分にはホゾなど立体的な加工を施すことで強度を確保して、強度試験を合格することができたという。

 

東京・国立にある自身が手掛けたプロダクトが並ぶ「こいずみ道具店」で取材に応じてくれたKoizumi Studioの小泉誠さん  photography: IDREIT

 

「座面がフラットなのでテーブルとしても使えるし、壁際にぴったり寄り添うように置いたり、複数を連結したように置くことができるので、人の居場所づくりにも使うことができる」という、室内でのあり方への配慮も、小泉さんならではの工夫だろう。

スタッキングもできる、このシンプルで機能的なスツールは、ブナ、アッシュ、ケヤキ、ウォールナットなど7種類の樹種から選ぶことができる。

 

DETAIL

座面と脚の接合部はわずかに面取りが施されている。また、裏面まで丁寧に仕上げられているため手触りがよい photography: IDREIT


CREDIT

名称:ORI stool

設計:Koizumi Studio 小泉誠

メーカー:宮崎椅子製作所

素材:ブナ/アッシュ/ナラ/レッドオーク/ケヤキ/ブラックチェリー/ウォールナットから選択可能

サイズ:W430  D375  H420

 
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