EARTHSCAPE by TERUHIRO YANAGIHARA STUDIO
Exhibition | Tokyo, Japan
EARTHSCAPE | Teruhiro Yanagihara Studio | photography : Kenta Hasegawa
DESIGN NOTE
伊達冠石の魅力を引き出す、原石と写真を組み合わせた展示
展示物と向き合うための“箱”
















photography : Kenta Hasegawa
words : Reiji Yamakura/IDREIT
伊達冠石の採石と加工で知られる大蔵山スタジオとTeruhiro Yanagihara Studioによるリサーチプロジェクトの成果を発表する展示「EARTHSCAPE」のための空間デザイン。同展は、DESIGNART TOKYO 2019の代官山会場で開催された。
プロジェクトの経緯を尋ねると「大蔵山スタジオから今後の事業展開について相談を受けた際に、僕は石そのものの存在に大きな魅力を感じ、石を加工したデザインの展示ではなく、イサムノグチなどが魅了された伊達冠石と、その石が採れる場所の魅力を探るリサーチプロジェクトを立ち上げました。また、リサーチの過程で、石の見せ方を考えたときに、建築出身のアーティスト・フォトグラファーである八木夕菜さんの写真を通して石の魅力を伝えたいと考え、このプロジェクトへの参加を依頼しました」とのこと。
「来場者が石だけに集中できるように設けた」という展示ボックス内には、柳原が現地で見立てた原石と、八木のライフワークでもあるアクリルを通して見せる手法で、現地で撮影された写真作品が並んだ。
この展示は、DESIGNART TOKYO 2019における最優秀賞BIG EMOTION AWARDを受賞した。
(文中敬称略)
DETAIL
来場者が、石そのものに集中できるように、という意図で箱状のディスプレイ台が設けられた。
大蔵山の採石場やその周辺で撮影された、アーティストのYuna Yagiによる写真作品。透明アクリルを通して見せる作家独自の手法で展示された。
柳原が現地で見立てた、さまざまな表情の伊達冠石(だてかんむりいし)が展示された。石の配置には細心の注意を払ったという。
CREDIT
ディレクション:小川 彩
設計:TERUHIRO YANAGIHARA STUDIO 柳原照弘
アート:Yuna Yagi
グラフィックデザイン:DESEGNO
施工:TANK
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会場:KASHIYAMA DAIKANYAMA
主催:大蔵山スタジオ
会期:2019年10月18〜27日
面積:250 m2
用途:展示
仕上げ材料:展示什器 / ラーチ構造用合板