NICO chocolaterie by TORU SHIMOKAWA architects

Fukuoka, Japan

NICO chocolaterie | TORU SHIMOKAWA architects | photography : Hiroshi Mizusaki

NICO chocolaterie | TORU SHIMOKAWA architects | photography : Hiroshi Mizusaki

 

DESIGN NOTE

  • キャンティレバーの大型テーブル

  • コンクリートと黒モルタル研ぎ出しの有機的なライン

EN

photography : Hiroshi Mizusaki

words : Reiji Yamakura/IDREIT

 
 

建築家の下川徹が手掛けた、チョコレート菓舗。設計意図を下川に尋ねると「どのような来客があっても泰然と迎える喫茶にしたいと考え、空間の中央に不動のコンクリート造でキャンティレバーの大きなテーブルをつくりました。」とのこと。

対面に他者が座っても気にならない距離感とするために、テーブルの奥行きは深い。3名以上の来客時にはコーナーを利用する想定だ。テーブル断面に見える、特徴的な黒モルタルとコンクリートの打ち継ぎ部分は「コンクリート打設の際、左官職人に一般的な水平押さえではなく、若干緩やかな波を描くように押さえてもらいました。その上に、筑後川と球磨川の川石を混ぜた黒モルタルを施工し、研ぎ出して川石の断面を現すことで、菓子のような表情としています。また、側面はコンクリートと黒モルタル両者の研ぎ出しが、緩やかな波の層となり、どこかカラメルソースのような見え方としました」と工程を語ってくれた。

(文中敬称略)

 

DETAIL

コンクリート上に川石を混入した黒モルタルを重ね、研ぎ出しで仕上げた大型テーブルの側面のディテール。境界面は水平とせず、わざと緩やかな曲線を描くように仕上げられている

コンクリート上に川石を混入した黒モルタルを重ね、研ぎ出しで仕上げた大型テーブルの側面のディテール。境界面は水平とせず、わざと緩やかな曲線を描くように仕上げられている

骨材の様子が見える、研ぎ出し仕上げのテーブル天板。黒モルタル内には、筑後川と球磨川の川石を混ぜたという。

骨材の様子が見える、研ぎ出し仕上げのテーブル天板。黒モルタル内には、筑後川と球磨川の川石を混ぜたという。

天板にタモ無垢材、脚に真鍮の無垢棒を用いたディスプレイテーブル。

天板にタモ無垢材、脚に真鍮の無垢棒を用いたディスプレイテーブル。

客席まわりを見通す。右手は冷蔵ケースなどのある既存の販売エリア。

客席まわりを見通す。右手は冷蔵ケースなどのある既存の販売エリア。

 

CREDIT

名称:NICO chocolaterie

設計:TORU SHIMOKAWA architects 下川徹

照明計画 : 山川幸祐

花器 : 橋本祭由


所在地:福岡県

用途:菓舗

竣工:2015年

仕上げ材料

テーブル:コンクリート + 川石混入黒モルタル研ぎ出し

ディスプレイテーブル:タモ無垢材 + 真鍮無垢棒

 

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