Easy-to-make FACE SHIELD by Tokujin Yoshioka
News | Emergency face shield
DESIGN NOTE
手に入りやすい素材を使った即応性の高いデザイン
photography : TOKUJIN YOSHIOKA DESIGN
words : Reiji Yamakura/IDREIT
アートから建築、プロダクトまでを手掛け、東京オリンピックの聖火リレートーチをデザインしたことでも知られるデザイナーの吉岡徳仁が、新型コロナウィルス対策に尽力する医療従事者のために、日常的に手に入る素材で簡易につくることのできるフェイスシールド「Easy-to-make FACE SHIELD」をデザインし、そのテンプレートを無償公開している。
そのきっかけを尋ねると、「身を守るために必要なものが足りないという、友人の医師からの訴えがきっかけとなり、いま自分たちの身の回りにあるもので簡単につくることができる、透明なシートとメガネを組み合わせたシールドをデザインしました。誤解されないように言うと、これはデザインを見せたいというプロダクトでは決してなく、目の前に困っている人がいる状況に対し、なんとか力になりたいと考えたものです。どんな人にも使ってもらいたいので、テンプレートは無償公開しています。同時に、動画でつくり方を公開したのも、言語が伝わらない方にも使って欲しいという思いからです」(吉岡)
A3、A4サイズのテンプレートを公開した直後に、アメリカからレターサイズ版も欲しいとリクエストがあり、即座に対応したとのこと。近くに怪我人がいたら応急処置をするように、今の状況の中でデザイナーとして人の役に立てるならばそれが一番うれしいと語る。現在、自身の事務所から5万枚を工場に発注して製作中で、近日医療機関に寄付する予定だという。
(文中敬称略)
本人からのメッセージ:
感染症の現場で闘う医療従事者の方々へ、心から感謝と敬意を表します。世界的に医療物資が不足している中、非常時に簡単に作ることができる、フェイスシールドを考えました。透明シートにテンプレートを重ねてハサミで切り、メガネに装着するだけで完成します。少しでも皆様のお役に立つことができれば幸いです。
吉岡徳仁
CREDIT
名称: Easy-to-make FACE SHIELD
デザイン: 吉岡徳仁
テンプレートのダウンロード、および製作方法の動画はこちらから