ROOTH 2-3-3 by MOMENT
Cafe | Fukuoka, Japan
DESIGN NOTE
レンガ建築の歴史を継承したリノベーション
快適性に配慮した設備計画
photography : Fumio Araki
words : Reiji Yamakura/IDREIT
東京を拠点とするデザイン事務所、MOMENTがインテリアデザインを手掛けた、築65年のレンガ造の米蔵を、地域の人が集う街の拠点として再生することを目指し、ドーナツやコーヒーを楽しむことのできるカフェとしてリノベーションした計画。
永くこの地に立つ建築の魅力を継承すべく、小屋組など既存部をできるかぎり残すデザインに取り組んだとMOMENTの平綿久晃と渡部智宏は振り返る。設計中は、梁まわりの構造補強や、排煙機能を備えたトップライトを新設するなど、現行法規に適合させる工程と、今あるものを正しい形で残すことの間で、制約に抗うように一つひとつ課題を解決していくプロセスだったという。また、歴史的な建築だからといって快適性を犠牲にせず、床暖房など必要な設備を付加することで、現代の用途にフィットする心地よい客席空間が実現している。
(文中敬称略)
DETAIL
同店の設計プロセスを聞いたインタビューはこちら
所在地:福岡県大牟田市不知火町 2-3-3
経営:株式会社 Be The One
竣工:2018年8月
面積:229m2
用途:飲食店
仕上げ材料:
床/モルタル仕上げ + 床暖房
壁/既存+ 一部フレキシブルボード
天井/既存+一部PB下地AEP塗装
カウンター/CB積み+天板ナラ材オイル仕上げ