タテカケ家具 by Ao Kitamura
東京造形大学 デザイン学科 室内建築専攻
本作「タテカケ家具」は、壁と床に“立てかける”ことで成立する、自立しない家具の提案である。家具の要素の一つである「動かせる」に着目し、モノを置く一時的な行為としての「立てかける」を出発点に、壁・床・立てかける対象の関係から生まれる現象を探った。研究を進める中で、このカジュアルな動作には、空間の見え方や使い方を軽やかに変化させる力があると気づいた。
一般的な棚は「しまう」ことが目的になりやすく、収納されたモノそのものの魅力が見えにくい。そこで本作は、自立しないことを前提にすることで、置き方と“見せ方”が変化し、生活の中に「お気に入りの場所」をつくる。垂木(30×40mm)を本体とし、用途に応じて形状の異なる受け皿モジュールを組み込み、「置く/差し込む/掛ける」といった複数の動作を誘発する。BOOK、CD、レコード、デスク小物、玄関先の一時置き、マグネットクリップなど、隠れがちなモノを“見せて楽しむ”ための居場所をつくり、座る/立つといった生活の高さにも対応する。
一方で、重量や配置によって転倒リスクが生じるため、摩擦条件の調整と安定パーツ(T字・壁付U字)により安全性を補助し、自由度と安定のバランスを選べる設計とした。住まいだけでなく、モノ(商品)の魅力と向き合う関係を活かし、ショップ什器としての活用も目指す。
words: Ao Kitamura
CREDIT
作品名:タテカケ家具
氏名 :北村 蒼
学校名:東京造形大学 デザイン学科 室内建築専攻
卒業年:2026
応募カテゴリー:家具デザイン
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