Untitled by KOICHI FUTATSUMATA STUDIO

Bracket light

 
Untitled | KOICHI FUTATSUMATA STUDIO | photography: Lighting Sou Co., Ltd.

Untitled | KOICHI FUTATSUMATA STUDIO | photography: Lighting Sou Co., Ltd.

 

DESIGN NOTE

  • 地明かり用のミニマムなデザインのブラケットライト

  • ボール球の形をそのまま見せる器具デザイン

  • ソケットを壁内に埋め込んだ形状

EN

photography: Lighting Sou Co., Ltd.

words : Reiji Yamakura/IDREIT

 
 

CASE-REAL とKOICHI FUTATSUMATA STUDIOを主宰する二俣公一がデザインした、ボール球を用いたブラケットライトがリリースされた。開発の経緯を二俣に尋ねると「店舗などの照明計画では、ダウンライトやスポットライトが一般的ですが、特に小さな飲食店や住宅ではそうした光が適さないことがあります。また、ペンダントやブラケット、スタンドなど意匠照明の既製品には個性が強いものが多いので、アノニマスな地明かりだけで構成したい時に、適切な器具がないと感じていました。インダストリアルな雰囲気にしたければ、ソケットを直接壁付けする方法もありますが、それでは相応しくない空間もあります。そこで、建築(環境)照明と意匠照明の中間にあるような、自分が使いやすいものをつくろうと、過去にいくつかのプロジェクトでオリジナルデザインした特注器具を使ってきました。今回、それらを元に微調整した器具に型番が付き、設計・施工関係者向けに販売できることになったのです」と語ってくれた。

光源は、白熱またはLEDのボール球が選択可能という。開発にあたっては、数多くのプロジェクトで連携してきた照明デザイナーのBRANCH LIGHTING DESIGNの中村達基の協力のもと、照明メーカーのライティング創が製作を手掛けている。

デザインについては、「ボール球を、必要な建築パーツとして空間に取り込むことのできるミニマムな意匠としています。照明器具として主張するのではなく、できる限り電球を生したかったので、ボール球の発光する部分だけが壁面に露出するタイプをまず考えました。また、後付けの器具ではどうしてもソケット分の高さが出てしまうため、工事が必要にはなりますがソケット部を壁内に埋め込む形状としています。手軽に電球を交換できるというのも実現したかったことの一つです。ボール球部分が半分カバーされているデザインもあり、それぞれ直径90mmと50mmのボール球に合う2サイズがあります」と振り返る。

ブラケットタイプは、壁にも天井にも取り付け可能。品番のみで商品名を付けなかったのは、名前があるとそのイメージが何かを主張してしまうので避けたとのこと。シルバーに見えるのはアルミ素地のプロトタイプで、実際に販売されるのは塗装仕上げのモデルになるという。また、アクリルのカバー内に3灯のLED電球を用い、ソケット部分を天井に埋め込むことで高さを抑えた円盤状のシーリングライトも同時期に発表されている。

(文中敬称略)

 

DETAIL

ソケット部分の高さが出ることを避けるため、壁内に埋め込む器具としてデザインされた。形状は、ボール球の発光部分がすべて露出するものと、半分カバーされたものと2タイプがある。

ソケット部分の高さが出ることを避けるため、壁内に埋め込む器具としてデザインされた。形状は、ボール球の発光部分がすべて露出するものと、半分カバーされたものと2タイプがある。

無塗装のアルミ素地を用いたプロトタイプ。

無塗装のアルミ素地を用いたプロトタイプ。

 

CREDIT + INFO

名称:Untitled

デザイン:二俣公一

メーカー:ライティング創

開発協力:BRANCH LIGHTING DESIGN  中村達基

発表:2020年

素材:ブラケットライト/アルミニウム+LEDまたは白熱ボール球

シーリングライト/スチール+アクリル+LED普通球

 

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